最近記憶力が日に日に悪くなっていくような気がします。(飲みすぎかな?)
いい話を読んだので出典が何だったのか思い出そうとしているのですが、雑誌だったのか、本なのか、新聞か思い出せず・・・
 
その話のあらすじはこうでした。
ある50代の男性の話です。
その人は会社への通勤は自宅からバスを使い電車で長時間かかるという生活を長らく続けていました。
ところが、何かのきっかけでバス通勤を止め、駅まで徒歩で通うようになります。

 それから、初めて今まで目にも留めていなかった地元地域の人々が見えてきます。
通学途上の小学生と知り合いになったり、決まった時間に通り過ぎる交番の警官と挨拶をするようになったりと。

 そういう生活が何年か過ぎ、その男性が定年退職の日が近づいてきたある日、その男性は毎日同じ時間に通り過ぎていたのに、急にそれがなくなれば交番の警官が自分のことを心配しないかなと、思ったそうです。
そして、意を決し警官に
「自分は○月○日付けで定年退職するのでもうこちらを通ることも少なくなりますが、毎朝、挨拶をして頂きありがとうございました。」
と、挨拶をしたのです。

 やがて、定年退職日に挨拶をして交番を通り過ぎようとした時に、その警官から呼び止められてねぎらいの言葉とともにささやかなプレゼントをもらったそうです。

 この話を読んだとき、いい話だな~としきりに感心したと同時に今までの自分はどうだったかな、と振り返りもしたのです。

 例えば、以前会社勤めをしていた時大阪から東京に転勤の際の29歳の頃の自分はどうだったかな、と思うのです。
辞令から転勤日まで約2週間。
引継ぎと取引先への挨拶で精一杯。
でも、よく行ってた定食屋のオバちゃんやクリーニング店のおっちゃんには挨拶は出来たな~等など。

 さて、アロハカイロ&フットパラダイスはここ鎌倉の六地蔵にオープンしてもうすぐ8年となります。
定期的にご来院されていた方から事情が出来てお休みしますね、というご連絡を頂いたり、
このたび遠くに引越しするようになりました、というご報告をしてくれるありがたい方々もいるのです。
今回はそのうちの3名の方の話を。

 まずお1人目は当時72歳の女性の患者さんです。
ある日その方から電話がありました。
(その方は2003年夏から2,3週間に1回のペースでご来院頂いていたのですが、電話のあった日より前2ヵ月半ご来院されていませんでした)
聞けば12月に圧迫骨折をして入院していたとのこと。
やっとコルセット装着状態で自宅療養していた時、ポストにアロハカイロ&フットパラダイスのチラシが入っていて連絡しなくちゃと思いお電話を頂いたのです。
「今は痛くてあまり動けないけど、しばらくしたらまた行きますのでよろしくお願いしますね」
 定期的にお越し頂いている方で高齢の方が突然来られなくなると、体調を崩されたりしたのではと少し心配になります。
そういった中で回復の途中で元気な声でお電話を頂けた事は私の中では先程の話に匹敵するような、いやそれ以上に嬉しい出来事でした。電話では時間にしてほんの1,2分のことですが、何ヶ月も何年も嬉しいそしてありがたい記憶として残るものでした。

 2人目は33歳の男性(2005年4月から2006年6月まで月に1回のペースでご来院されていました)
この方はアメリカに本社があるIT系企業にお勤めの方で、今朝アメリカ本社とテレビ電話会議を済ませてきました、等と毎回IT業界の面白い話を聞かせて頂く存在でした。

 この方は日本国内の出張が非常に多かったようです。
なので、鎌倉に憧れて移り住んできたけれど、東京を生活の拠点にした方が身体が楽との事でマンションを買って引越しする事になったと最後の施術の時に報告してくれました。
「短い間でしたがお世話になりました。」
「いえいえ、こちらこそありがとうございました。また、鎌倉に遊びに来ることがあったら、お立ち寄り下さい」
こんな感じでお別れの挨拶をしたのです。

 3人目は以前☆アディオス!セニョーラ☆でご紹介したラテンなノリの今年で33歳になる女性です。
(彼女は2005年3月から2010年2月まで5年間に2ヵ月に1度のペースでご来院されていました)
詳しいい経緯は☆アディオス!セニョーラその1その2その3その4☆をご覧いただきたいのですが、何より嬉しかったのは、明日鎌倉を引き払い、来週メキシコに旅立つという忙しい最終日にもかかわらずご来院頂き、挨拶をしてくれた事なのです。
次回も患者さんとのかかわりについての話は続きます。