今回は記憶に関しての話です。
さて、あなたはこのブログにお立ち寄り頂くまでどんな過程で辿り着いたでしょうか?
初めての方や複数回訪問してくれている方で若干の違いがあること思います。

 さぁ、インターネットでも見よう→歩いてPCへ近づく→座る→スイッチを入れる→キーボードを叩く→サーチエンジンである「単語」を入力する→「おぉ、あったあった!ん?なんだ~まだ更新されてないじゃない。この頃サボリ気味ねー」etc・・・

 この一連の動作にも様々な記憶が介在しています。
PCへ近づいて座るという行為にも部屋の中とPCの位置関係を把握している空間記憶がありますし、歩いて座ると言う行為にも手順記憶(ハイハイから歩けるようになる時に学習した記憶)が関与しています。

 このように一連の行為にも様々な記憶を駆使しながらヒトは行動しているのですが、この記憶というものにはいくつもの種類があるのです。
そして、記憶の種類によって保管される場所が違うのです。

 ここで記憶の仕組みを簡単に説明すると、ヒトは意識下、無意識下で膨大な情報に接しています。
その意識にのぼる情報のほんの1%程度が感覚性記憶として取り込まれ、さらにその一部が言葉に読みかえられて一時記憶になります。この記憶の寿命は数秒と言われています。

 この一時記憶のある部分が二次記憶として残され、残った記憶も常に取捨選択されていきます。
この二次記憶は数分から数年間持続します。この二次記憶の中で繰り返し使われるものが(自分の名前など)ほぼ一生涯記憶できるものとなり、これを三次記憶と言います。

 二次記憶と三次記憶を合わせて長期記憶というのですが、この記憶の保管場所の1つに大脳の側頭葉の下にある海馬という場所があります。海馬は記憶のとって一番重要な器官でここが損傷を受けると新しいことは全く記憶できなくなるのです。

 側頭葉の新皮質にも先程述べた長期記憶が収められていますし、前頭葉の新皮質では色々な記憶の統合が行われ1つのイメージを浮かべさせるところです。
大脳の被殻は先程出た手順記憶に関与をしています。扁桃体では恐怖などの強い感情の記憶が保存されています。尾状核では本能の記憶が保管されていると言われています。

 長々と述べてきましたが、要は記憶の種類によって大脳の保管場所が異なると言うこと。
そして、脳はその保管場所から必要な情報を瞬時に引き出し、統合し、命令を駆使することを常に行っているのです。(奇跡的だ!)

 今まではこの記憶の保管場所が脳にあるというのが定説だったのですが、脳以外の場所に記憶の保管場所があるのでは?という異説が出てきました。
それは次回。