☆禁煙の話―嗚呼セブンスター☆

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 健康関連の仕事に従事して自慢できる事があるとすれば、禁煙した事です。
タバコを止める前は1日50~60本吸ってた超がつくヘビースモーカーでした。

 振りかえれば最初にタバコを吸ったのは、15歳になったばかりの頃、当時ツルんでた悪ガキ連中が私の部屋にたむろしていて、その一人がタバコを吸い出したのがキッカケでした。

 彼はその前の年までは野球部に所属するちょっとやんちゃな野球少年だったのですが、他校の女の子にはまって野球部は止め、その頃にはリーゼントの頭に目つきを鋭くして俺は立派な不良だぜ、と自己主張をする少年へと変わっていました。

 彼はおもむろにタバコを取りだし
「吸っていいか?」

タバコをまだ吸ったことがなかったであろう他の少年達は固唾を飲むようにして、彼のタバコを吸う一連の仕草を見守っていました。
深々と煙を吸い込み吐き出すと美味そうな表情と勝ち誇ったような表情で周りを見渡し
「お前らも吸ったことあるよな。」
と聞いてきたのでした。

 当時、本当は吸ったこともないのに、吸ったことはない、などと正直に告白する素直な少年は一人もいません。みんながうなずくと、
「じゃあ、吸うか?」
と新しいタバコを差し出しみんなが回し飲みをする事に。
まるで神聖な儀式を進めるように神妙な顔をして、みんながタバコを吸ってはむせてゆく。

 さあ、私の番です。
むせるのを必死でこらえていると、みんなが、おっという表情に。
ただ、勧めた彼は首を振り、にたりと笑い
「口の中でふかしてるだけ。」
と判定。

 その後、負けず嫌いな私がクラクラし、涙を浮かべ、むせながら猛特訓(?)したのは言うまでもありません。
1週間で立派にタバコを吸える様になってました。
その時のタバコの銘柄は”セブンスター”
あの日の出来事が無ければタバコは吸って・・・・たか、やっぱり。

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