今回の話は波の出来るメカニズムと波乗りの話です。
以前、NHKの放送にハワイの巨大波ジョーズに波乗りで挑戦をする番組がありました。
世界中で巨大な波は起こるのですが、ハワイで起これば「ジョーズ」と呼ばれているようです。
カリフォルニアでは「ビックウェンズディ」
ここ湘南で起これば「稲村ジェーン」(笑)

 さて、そのハワイの巨大波がいかにして出来るかと言うと、冬の日本の北側(アリューシャン列島)で発生する低気圧が原因だそうです。
低気圧で吹く風がさざ波をいくつも発生させます。
その波は同心円に広がってゆきますが、風がない地域まで広がっても波はある所では干渉して打ち消しあい、ある所では重なり合い小さな波をいくつも吸収して大きな波へと成長していきます。

 この重なり合って大きくなった波の推進力がやがて何千キロも離れたハワイに近づき、急に浅くなった海底に巨大な推進力がぶつかり盛り上がったのが「ジョーズ」と呼ばれる15メートルを超える波なのです。

 番組はこの巨大な波に乗ろうとチャレンジする人の話です。
ボードは強度上げるため改造し、足を固定する器具が取り付けられています。
パドリングでは追い着かないので水上バイクに引かれて波の頂点でテイクオフ。斜面での速度は80キロを超えるそうです。
そして、これほどの巨大な波の斜面ではなんと「こぶ」があるそうです。
それに吹っ飛ばされないように、また崩れる波頭に巻き込まれないように、まさに命懸けのチャレンジです。
初心者にとっては3~4フィート(1メートル)の波でも怖いものなんですが・・・

 今「ジョーズ」と呼ばれる巨大波は、昔ハワイでは神が起こすものと考えられていました。それに乗りこなす事が勇気を示す1つの儀式であり、伝説となっていったのです。
波は昔から不思議なもので一種神聖な物と考えられていたのです。
次回は身体の中にある不思議な波についてです。
むちゃくちゃマニアックな話です。